2009年11月13日 (金)

アジアの世界遺産(6)頤和園

皇帝の庭園、頤和園はとにかく広大。全部見ようと思ったらおそらく丸一日かけても足りない。ガイドブックとにらめっこして、北門から入り、蘇州街を見学し、万寿山を下りて、昆明湖沿いを進んで、徳和園、諧趣園とみてから東門から抜けるという計画を立てた。

まず、蘇州街。蘇州を気に入った乾隆帝がつくらせた、蘇州の街並みと水路を再現したテーマパーク。細長い池の周りに店が並んでいるだけなのだが、コスプレした店員や占い・似顔絵・楽器演奏などのパフォーマーがいろいろいて、楽しい。皇帝はこれをどう楽しんだのだろうかと思いを馳せる。

万寿山に登り、チベット仏教式の智慧海を越え、山の中腹にある仏香閣を目指すが、迷っているうちに湖のほとりに降りてしまった。仕方ないので、排雲門から排雲殿、そして仏香閣へと改めて登る。仏香閣から見下ろす昆明湖は風情がある。
Summer_palace_in_beijing
仏香閣から昆明湖をのぞむ【頤和園(北京)】

元来た道を戻って再び湖へ。湖畔の長廊を通って徳和園へ。ここの大戯楼では胡弓に笙、琵琶、箏に似た楽器、それに横笛と縦笛という編成の楽隊が演奏中。こういうのは嬉しい。

演奏終了後、諧趣園を目指す。が、なかなか入口が見つからない。はっきりどこにも書いていないが、どうやら工事中で閉まっている模様。ただでさえ歩き疲れているのに、よく分からずに行ったり来たりしてさらに疲れた。

大勢の観光客でごった返す仁寿殿の脇を通り抜け、文昌院へ。ここは博物館になっていて、紀元前の青銅器みたいなものがごろごろ展示されている。清朝や明朝のものばかりの故宮博物院よりも古い物があった気がする。が、閉館間際だったのでそうそうに追い出された。

湖に張り出している知春亭へ。太陽がだいぶ傾いて、写真を撮れば逆光。でもそれはそれで美しいもの。柳が湖畔で揺れて、風情を醸し出す。

夕焼けを待ってもよいかなとも思ったが、中国雑伎団もみてみたい。そのためにはそろそろここを出なければならない・・・。後ろ髪を引かれる思いで園を後にした。へとへとに疲れていた。

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2009年11月10日 (火)

アジアの世界遺産(5)昌徳宮

ソウルの昌徳宮は、李氏朝鮮時代の王宮の一つ。確かに今、写真を見返してみると、北京の故宮を思わせる雰囲気が感じられる(規模はずっと小さいし、地味であるが)。

しかし、教養のない日本人の目からは、どうみても広い寺にしか見えない。仏像のない寺というか。

ここの売りは「後苑」という庭園で、パンフレット(日本語のものが置いてある)には「自然とともに調和された美しさを活かした造形の特性がよく保存されている」とある。しかし、訪れたのは3月。まだ寒く、池には氷が張っているほどで、美しいと言うよりは寒々しかった。

もっとも、世界中、「宮殿」と名のつく建物は、バカバカしいまでに虚勢を張ったものが多い中で(それを見るのが観光客としては面白いのだが)、この地味さはある意味貴重かもしれない。
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昌徳宮の敦化門【ソウル】

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2009年11月 7日 (土)

アジアの世界遺産(4)フマユーン廟

結果として1日チャーターとなったタクシーで、フマーユーン廟へ。

しかし、何となく違う。よくよくみるとサフダール・ジャン廟と書いてある。タクシー運転手がわざと間違えたのか、それともサービスか。とりあえずせっかくだから入る。100ルピー(約270円)なり。後で調べたら、やはりムガール帝国の建物だが、時代は下って18世紀の、それも大臣の墓らしい。ムガール帝国最後の霊廟との解説もあった。
Safdar_jangs_tomb
サフダール・ジャン廟【デリー】

15分ほど見学し、タクシーでさらに15分ほど移動し、今度は本当にフマーユーン廟へ。こちらはムガール帝国第二代皇帝フマーユーンの霊廟。世界遺産だけに値段は少し高く、250ルピー(約680円)だった。後につくられたタージ・マハールにも通じる、ムガール朝ならではのシンメトリックな均整の取れた美しい建物だった。
Humayuns_tomb
フマーユーン廟【デリー】

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2009年11月 2日 (月)

アジアの世界遺産(3)ファテープル・シークリー

アグラ近郊にあるファテープル・シークリーは、14年間だけ都となり、その後放置されたところ。都の宮殿等があった地区が残されている(というか、きれいに復元されている)。しかし、当たり前だが廃墟で、死んだ町という感じで、面白みはない。しかもこのときは下痢などのピークで体調は絶不調。あまり観光気分でもなかった。

廃墟を出ると、隣にモスクが。体調のこともあってどうしようかとも思ったが、せっかくここまで来たのだからと、無理してこちらも覗いてみることにした。中庭は広大で、横長の建物のスケールがすごい。しかもこちらは信者らしき人もいる感じで、廃墟ではなく生きている感がある。廃墟と同様に赤い砂岩が使われており、デザインの統一性も感じる。
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広大なファテープル・シークリーの金曜モスク

中庭の中央部には白い大理石の廟があり、モスク本体の赤砂岩と対照的。イスラム教は個人崇拝はなしのはずだが、インドやエジプトなどではこうした聖人崇拝がイスラムの教えと共存しているのが興味深い。

ということで、宮殿地区よりよっぽどこのモスク(金曜モスク)の方が面白かった。後で調べると、モスクもセットで世界遺産に指定されている模様。体調に従っていたら、仁和寺にある法師になるところであった。

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2009年10月30日 (金)

世界の夕焼け(25)吉野川(脇町潜水橋)

増水すると川の中に沈む、欄干のない橋のことを、四万十川では「沈下橋」と呼ぶが、吉野川では「潜水橋」と呼ぶらしい。

徳島の脇町でうだつの上がる街並みを歩いた後、丁度夕焼けの時間帯だったので、吉野川へと向かう。川の周りの山々と、田んぼや集落が織りなす風景が、絵に描いたような日本の田舎然としていて、美しい。

それをさらに輝かせるのが夕陽。空と川面とをオレンジ色に染め上げ、それ以外には色のない世界をつくり出す。オレンジと黒と白だけの、不思議な光景。

脇町の街並み自体はいまいちだったが、脇町潜水橋からみた、吉野川に沈む夕陽がすべてを(いい意味で)帳消しにしてくれた。夕陽恐るべし。
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吉野川に沈む夕陽【脇町潜水橋より】

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2009年10月24日 (土)

空港連絡鉄道(13)機乗快軌(北京)

北京の空港と市内の間はリムジンバスで1時間ぐらいかかる。一方、地下鉄の機乗快軌(空港線)に乗れば東直門駅まで20~30分で25元(約350円)。

オリンピックを機に開通したもので、車両はきれいで駅もホームドアと最新(おかげで写真は撮りにくかったが)、国家の威信をかけてつくられたといっても過言でなかろう。
Beijing_subway_airport_express_dong
機乗快軌で東直門駅へ。【北京】

しかし、夜遅くに乗ると、東直門駅から乗り換えの地下鉄が終電を過ぎていたりする。当然、出入り口は閉まっており、当たり前だが地上に上がるしかない。出たところはただの道路で、一応、タクシーが止まっているが、どちらかというと「たむろしている」という表現がふさわしく、国際空港からやってきたターミナル駅という風情は皆無。タクシー運転手は当然ながら英語は使えず、ホテルの名前をみせても(マイナーなホテルだと)場所は知らない。「あっちの方へ歩いて行け」と指さされたが、初めて来たまちで23時をまわっている時間帯にそんなことを言われても困る。

少し歩いて、別のタクシーを停めたが、やはり最初は断られた。今度は住所を見せたら渋々乗せてくれたが、もう少し商売熱心になってほしい。

なお、昼間は大変便利。

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2009年10月21日 (水)

ナショナル・ミュージアム(14)洛陽博物館

中国の古都の一つ、洛陽にも見応えある博物館がある。中心部に位置する洛陽博物館である。
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洛陽博物館 正面

旧石器時代、そして殷の時代から展示品があり、中国悠久の歴史が凝縮されている。近世の中国しか感じられない故宮よりも、こっちの方が歴史の幅が広い。が、いかんせん、部屋の数が少ない。1階に2部屋、3回に3部屋、といった感じであろうか。40分で見終わってしまった。もう少し歴史の渦に浸っていたかったのに残念。

逆に言えば、コンパクトに中国の歴史と文化の一端を感じることができる、非常に便利な観光施設とも言える。個人的に一番よかったのは唐三彩の数々の展示。美しい器などもいいが、表情がユーモラスなラクダや馬の唐三彩に見入ってしまった。
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唐三彩の馬【洛陽博物館】

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2009年10月18日 (日)

ナショナル・ミュージアム(13)故宮博物院(北京)

中国本土のナショナル・ミュージアムといえば故宮博物院。しかしここは美味しい展示が台北側にかなり持ち出されているらしく、あまりめぼしいものがない。時代的にも明と清の時代のものばかりで、中国の歴史のほんの最近のものしかない、という印象。

印象薄の理由は、建物自体というか敷地全体が素晴らしいので、建物内の展示にまで気が回らないということもある。だだっ広い敷地に時々、博物館的に展示があるが、はっきり言って目立たない。

それでも、別途入場料を取る「珍宝館」等のエリアでは、(こちらが金を払った分は見ようと意識しているせいもあってか)、見応えある展示も。特に中国伝統の「玉」は、そのサイズも細工も、あるいは色も、職人芸ここにありという感じで見入ってしまう。
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確か鉱山の様子を描いた彫刻が施されている玉。大きいし、細かい。【故宮博物院(北京)】

立派な割に印象が薄い理由はもう一つ。自分も含め観光客の多くは天安門から故宮に入る。広大な故宮に歩き疲れたところでようやく珍宝館など博物館として充実しているエリアに到達する。この頃には足が疲れきっており、あまり美術品を堪能する気分にはなれない。

いろいろ考えると、故宮を博物館として利用するのは根本的に間違っている気がする。ここは故宮内で使用されたものの展示にとどめ、それ以外はどこかまとめて別の博物館専用(?)の建物で収納・展示した方がいいのではないか。巨大な建築物が必要になるのだろうが。

ちなみに北京では明十三陵や頤和園にも見応えある博物館が併設されている。しかしいずれも体力が衰えてから入場。北京観光は体力がないとつとまらない。恐るべし中国四千年の歴史。
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裏門と化している「神武門」には「博物院」の看板がかかる。【故宮博物院(北京)】

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2009年10月10日 (土)

徳島旅行

2009年9月20日(日)
新宿から高速ツアーバスの徳島行きに乗車。

9月21日
8時間20分ほどで松茂に到着。ただの駐車場。歩いて「徳島とくとくターミナル」へ。閉まっている物産館があるだけ。タクシーも無人のが一台だけ。と、運転手が戻ってきた。助かった。

タクシーで鳴門公園内の船乗り場へ。そしてうずしお汽船の「うずしお号」に乗船。鳴門の渦潮とは巨大な渦が恒常的に巻いているのかと思っていたが、さにあらず。小さな渦があっちこっちで、現れては消え、消えては現れている。思っていたイメージとだいぶ違う。これはこれで面白いが。
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この渦もやがて消えていく【鳴門海峡】

下船後、歩いてお茶園展望台へ。大鳴門橋が美しくみえる。背後の山並みも良い。しかし渦潮は見えない。続いて、大鳴門橋の下部を歩くことができる「うずの道」へ。眼下に海水が勢いよく流れるのが見える。海ではないようだ。しかし、渦は見えない。

続いて千畳敷へ向かう。なかなか見つからないので警備員に尋ねると「え?展望台?」と絶句。別の警備員に聞くよう言われる。ベテラン警備員に聞くと「ここが千畳敷です」。たしかに橋がよく見える。さらに水際に降りることができる。ここから眺める鳴門海峡は大河にしか見えない。それも急流。フナムシが歩いていることでようやくここが海だと気付かされる。

近くの食堂で遅めの食堂。個人客は「鯛丼しか売らない」という高飛車な店だが、それだけあって鯛の刺身は肉厚で弾力があって美味。心なしかワカメ(これも名物のはず)もうまい。もっとも1890円と、コストパフォーマンスは良いとは言えない。続いて近くの大鳴門橋架橋記念館「エディ」へ。驚くほどつまらない。渦潮について知りたいのに、関係ない展示ばかり。

少し歩いて大塚国際美術館へ。西洋絵画を原寸大に陶板に焼き付けて展示する、ニセモノの美術館。最初のシスティーナ礼拝堂で早くもうさんくささ全開。しかし一つ一つの絵画は割とホンモノっぽく、有名な作品目白押しで圧倒される。解説も日本語でわかりやすい。美術の教科書の中を歩いているよう。あちこちで催されているガイドツアーのガイド達も楽しそうに解説している。ニセモノ偉大なり。3150円だが、こちらはコストパフォーマンス良好。

鳴門市街か徳島に行こうと路線バスを待つ。が、渋滞の影響か待てど暮らせど来ない。13時台はバスが3本あるはずだが、炎天下、1時間以上待って14時を過ぎてやっとバスが来た。ありえない。

その鳴門市営バスでJR鳴門駅へ。そして鳴門線、徳島線と乗り継いで穴吹駅へ。タクシーでうだつの上がる街、「脇町」へ。うだつが並ぶさまは壮観だが、蜘蛛の巣が張っていたり、廃屋同然の家もあったりで、いまいち。しかも17時を過ぎて、店じまいのところばかり。

歩いて吉野川にかかる脇町潜水橋へ。夕陽のオレンジが、山も川も、すべてを美しく染め上げていく。小舟が浮かんでいるのも風情がある。川面に映えるこの光を、決して忘れることはないだろう。

JRの特急「剣山」「しまんと」と乗り継ぎ、坂出から寝台特急「サンライズ瀬戸」に乗車。個室でフルフラットな(あたりまえか)ベッド、あまりの快適さに興奮して寝付けない。そして、一路、東京へ。気付けば、ぐっすりと快眠していた。

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2009年10月 7日 (水)

華北旅行(10)実用情報【洛陽・山西省編】

■洛陽
○市内のバス・概要
市内のバスは1元~1.5元で、大抵、バスの入口に値段が書かれている。なお、車掌はおらず、運転士はみてるだけでお釣りはくれない(多分)。市民はICカードも利用していた。
バスは頻繁に走っており、北京同様、バス停に各路線の全停留所が掲載されているので、便利。
ただし、洛陽駅のバス停はあちこちに点在しているので、わかりにくい。要注意。なお長距離バスのターミナルも駅前だけで少なくとも2カ所あった。

○洛陽駅→龍門石窟
81路バスで所要45分。ただし、龍門石窟のバス停から、石窟の入口まで20分ほど歩く。洛陽駅のバス停は、駅のチケットオフィス前にある(駅を背にして左側)。1.5元。

○龍門石窟→洛陽博物館
81路バスは博物館の近くを通らずに駅に行ってしまうので、車窓を見て市内中心部に入ったら適当な場所で乗り換える必要がある。今回は「洛陽連通公司(王城広場東)」で下車して、101路トロリーバスに乗り換えて、「中国銀行洛陽分行(市中心医院)」で下車し、少し歩くと博物館。所要40-50分。

○洛陽博物館→白馬寺
56路バスで40分ほど。

○白馬寺→関林廟
58路バスで1時間ほど。なお、関林廟は81路バスも通るので、龍門石窟の行き帰りの途中に寄る方がリーズナブル。

○洛陽駅前→洛陽空港
タクシーで15分弱。行きも帰りも30元取られたが、落ち着いて交渉すればもっと値切れる気がする。
83路バスならもっと安いが、空港発の終バスはたしか21時頃で、北京からの夜間便では間に合わない(使えない)。

■山西省
○平遥 旧市街→バスターミナル
電動カートで8分。交渉によるが、10元とられた。
「歩き方」掲載の地図には、バスターミナルが駅前広場に隣接しているように描かれているが、実際は互いに見えないぐらい離れている

○太原 建南バスターミナル→総合バスターミナル
タクシーで15分。メーターで11元だった。
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太原の建南バスターミナル。平遥からのバスが発着する。

○大同 新南バスターミナル→中心部(九龍壁)
30路バス(新南バスターミナル~大同駅、1元)と27路バス(1元)を乗り継ぎ、40分。

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