2015年7月30日 (木)

国境を越えろ(13)Savski Marof(クロアチア)、ドボヴァ(スロベニア)

ザグレブ(クロアチア)からリュブリャナ(スロベニア)に向かう列車は国境を越えて、スロベニア側のドボヴァ駅に到着すると、警官が乗り込んでくる。この駅で降りて乗り換えると言っていた二人組がドアの前に突っ立って通路をふさいでいる。降りて国境の駅の写真を撮りたかったので、車両の反対側に行くと、トイレのドアが開きっぱなし。臭いのでドアを閉めると、警官がやってきた。「ボーダーだから席へ戻れ」と言って、せっかく閉めたトイレのドアを再び開け放つ。隠れるのを防ぐということだったのか。

席へ戻ると、まずクロアチアの警官がやってきて、「Savski Marof」という地名の出国スタンプを押す。それが終わると、続いてスロベニアの警官がやってきて、機械(赤外線?)でパスポートをチェックしてから、Dobovaという地名入りの入国スタンプを押す。ここまで15分。この間を利用して、機関車を付け替え、乗員も入れ替わる。
Dobova
ドボヴァ駅構内

帰路、ドボヴァを出た後、車窓を確認していたら、列車はSavski Marofと駅標を掲げた駅をあっさり通過。その間は、なんとなく農村が広がっていて、どこが国境なのか、まったくわからなかった。

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2015年7月27日 (月)

国境を越えろ(12)ネウム、メトコヴィチ(クロアチア)、Doljani(ボスニア・ヘルツェゴビナ)

ドゥブロヴニク(クロアチア)からモスタル(ボスニア・ヘルツェゴビナ)へバスで向かった際、国境を3回超えることになった。

というのもドゥブロヴニクはクロアチアの他の地域から離れた「飛び地」だからである。クロアチア最南部に位置するドゥブロヴニクから海沿いを北上すると、ネウムというまちがあるが、そこだけボスニア・ヘルツェゴビナの領土が内陸から伸びてきて海岸まで達しているのだ。

なんでもネウムは元々ドゥブロヴニクの領土だったが、1718年にヴェネツィア共和国、オスマン・トルコ、オーストリアとの間で結ばれたパッサロヴィッツ条約により、オスマン・トルコに割譲されたという。ドゥブロヴニクは1667年の大地震をきっかけとして国力が衰退し、当時オスマン・トルコの保護下にあった。そして、ドゥブロヴニクとアドリア海の権益を争うヴェネツィアをけん制するため、緩衝地帯としてオスマン・トルコに譲られたようだ。そしてそれが、今の国境に引き継がれているのだ。

ドゥブロヴニク側から来たバスはまずボスニア・ヘルツェゴビナの検問へ。警官がバスに乗り込んできて、パスポートを目視。で、終わり。入国スタンプなし。バスはそのまま走り続け、5分ほどでネウムの町のバス停へ。さらに2分ほど走って、今度はクロアチアの検問。やはり警官が車内に乗り込んできて、パスポートを手に取ることもなく、チラ見して終わり。こうして再びクロアチア領へ。
Neum
海岸沿いの道にあるネウムの国境検問所

そこから30分ほどでメトコヴィチに到着。ここで本格的にボスニア・ヘルツェゴビナ領内に入ることになる。まずクロアチアの警官がバスに乗り込んできてその場で一人一人、出国スタンプを押していく。その後、車掌がパスポートを回収して下車。今度はボスニア・ヘルツェゴビナ側の国境審査なのだろう。が、返却されたパスポートに入国スタンプはなし。なぜだ。そうしてバスは出発。ボスニア・ヘルツェゴビナ側の町、Doljaniに入る。この間、30分。

翌日、今度はモスタルからスプリット(クロアチア)に向かうバスで、国境を通った際は、いきなりクロアチアの警官が乗り込んできて、入国スタンプを押して終わった(所要15分)。ボスニア・ヘルツェゴビナの国境審査はなかった。

検問所の周りは草むらで、いくらでも国境侵犯ができそうであった。
Metkovic
メトコヴィチ・Doljani間の国境

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2015年7月24日 (金)

国境を越えろ(11)Karasovići(クロアチア)、Debeli Brijeg(モンテネグロ)

ドゥブロヴニク(クロアチア)からコトル(モンテネグロ)へはバスで移動できるが、途中で国境を越えなければならない。

クロアチア側の国境、Karasovićiでは警官がバスに乗り込んできて、ヨーロッパ以外から客のパスポートを回収し、まとめて出国スタンプを押した後、返却される。この間、10分強。
Karasovici
Karasovići。これは翌日、モンテネグロからクロアチアに向かった際に撮ったもの。

その後、バスは3分ほど山道を走る。この間はどちらの国でもないのか。車窓には「DUTYFREE」との看板を掲げた小さな店をいくつか見かけたが、開いているようには見えなかった。以前はオープンしていたのだろうか。

モンテネグロ側の国境、Debeli Brijegに到着すると、やはり警官が乗ってきて、今度はヨーロッパ人も含めてパスポートを回収。まとめて入国スタンプを押して返却。こちらは15分ほど。その間、トイレに行くこともできた。
Debeli_brijeg
Debeli Brijeg

翌日、コトルからドゥブロヴニクを経由してモスタルに移動した際に、モンテネグロ、クロアチア間を通過した際もほぼ同様であった。

ヨーロッパ、それもかつてはユーゴスラビアという一つの国に属していた両国。バスの乗客はバスを降りることなく、国境審査は済んでしまう。それでも国境は厳然とあるし、通過にそれなりの時間はかかる。EU加盟国のクロアチアから、非加盟国のモンテネグロに移動すると、通貨がユーロになるというのもなかなか面白い。

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2014年3月13日 (木)

国境を越えろ(10)ローマ(イタリア、バチカン市国)

初めて陸路で国境を越えたのは、イタリアとバチカン市国の国境である。といっても、どこが国境だったか、全く分からなかった。後で地図をみると、バチカン美術館に入ったところで、あるいはサン・ピエトロ大聖堂前の広場に入ったところで、国境を越えたようだ。

もっとも面積が小さい国家ということになっているバチカン市国に、出入国審査などない。国境線は引かれているが、多分に名目的なものだ。初めての国境越えは、もっとも感慨のない国境越えだった気がする。
St_peters_basilica
バチカンのサン・ピエトロ大聖堂屋上からの眺め。眼下の広場から先はイタリア領。

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2014年3月10日 (月)

国境を越えろ(9)リール・ユーロップ駅(フランス、英国)

フランスのリールには「リール・ユーロップ」という駅がある。ベルギーやフランスからやってくるユーロスターはこの駅を通過して英仏海峡トンネルを越え、イギリスに向かう。そして一部の列車はこの駅に停車する。
Gare_de_lilleeurope
リール・ユーロップ駅前

リールからロンドンに行こうと、ユーロップ駅の改札に向かうと既に行列が。そして行列の先には英国国境局との表示が。フランスの出国審査はなく、いきなりイギリスの入国審査があるのだ。まだフランスなのだが。そして80分の乗車を経て、ロンドンに到着する。
Eurostar_at_london_st_pancrass_inte
ユーロスター【セント・パンクラス・インターナショナル駅(ロンドン)】

ヨーロッパの多くの国はシェンゲン協定に加盟し、国境審査なしに行き来ができる。しかし、島国イギリスは、海峡トンネル開通で地続きになったにもかかわらず(あるいは、地続きになったからこそ、なのか)、シェンゲン協定には加盟せず、ヨーロッパ各国との行き来の際に出入国審査を経る必要がある。そして空路の場合は到着したイギリスの空港で入国審査があるが、ユーロスターの場合は出発側の駅で入国審査を行われる。国境は海上にあり、トンネルの中なので、到着駅では遅いということか。

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2014年3月 7日 (金)

国境を越えろ(8)エーレスンド海峡(デンマーク、スウェーデン)

デンマークの首都コペンハーゲンは、エーレスンド海峡を挟んで、スウェーデンの都市マルメと向かい合う。マルメのあるスコーネ地方は、17世紀までデンマーク領だったところ。さらに海峡を越える橋とトンネルによる「エーレスンド・リンク」により、2000年から地続きとなったことで、交流がさらに活発となり、現在では日常的に人々が国境を越えて行き来する地域となっている。他の欧州諸国と同様、シェンゲン協定に加盟する両国の国境には、出入国審査もない。

エーレスンド・リンクには自動車道と鉄道が敷設されている。マルメ側から橋を渡り、トンネルをくぐるとコペンハーゲンのカストラップ空港を経て、コペンハーゲン市街へと至る。同空港はコペンハーゲン市内からのアクセスに優れる空港だが、マルメ中央駅からも鉄道でわずか20分。マルメにも空港はあるが、日本への直行便のあるコペンハーゲン空港の方が断然、便利。
Malmo
マルメの夜

Train_in_skane
コペンハーゲンからやってきたデンマーク国鉄の車両がスウェーデン国内に直通【クリシャンスタード中央駅】

国境を跨るこの地域は、バイオ・テクノロジー関係の企業や研究機関が集積する地域、「メディコン・バレー」としても知られる。たまたま今は国境線がひかれているけれど、そんなことはお構いなしに、人々も企業も行き来する。それもまた、国境の現実の一つ。

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2014年3月 4日 (火)

国境を越えろ(7)ベツレヘム他(パレスチナ、イスラエル)

イスラエル側にあるエルサレムから、パレスチナのヨルダン川西岸地区にあるベツレヘムに行くには、ダマスカス門近くにあるバス・ターミナルから21番バスに乗る。車窓には道路沿いに延々と続く壁が見える。イスラエルとパレスチナを隔てる分離壁である。つくったのはもちろん、イスラエルである。
Wall
バスからみえた壁【エルサレム・ベツレヘム間】

壁はベツレヘムの街中も通っている。ベツレヘムではそんな壁が観光スポットということになっていて(外国人に人気?があるのだろう)、街の中心部から歩けば30分ほどかかることもあって、タクシー運転手がこちらをみると「壁!壁!」と宣伝攻撃が喧しい。

街中の「壁」の一角は、両国間を行き来できるチェック・ポイントになっている。ただし行き来できるのは歩行者だけのようだった。その壁の前には露店がいくつか出ており、タクシーも集まっていた。
Check_point_in_bethlehem
ベツレヘムのチェック・ポイント

ベツレヘムからエルサレムに向かうにも21番バスに乗る。バス・ターミナルはなく、交差点近くの路上から出発。
Bus_from_bethlehem_to_jerusalem
エルサレム行き21番バス【ベツレヘム】

イスラエル側からは、バスは何のチェックもなくパレスチナに入る。しかし、パレスチナ側からイスラエルに入るバスは、道路上にあるチェック・ポイントで停車し、外国人を含め、身分証等のチェックを受けることになる。パレスチナ人はおそらく労働許可証の提示が必要と思われる。エルサレム到着後も兵士が車内に入ってきて、身分証チェックをしていた。
Check_point
バスの車窓から見るチェック・ポイント【ベツレヘム・エルサレム間】

イスラエル人はパレスチナに自由に行くことができるが、パレスチナ人のイスラエル入国は厳しく監視・制限される。ベツレヘムのモスクで、若者の一人に言われた。エルサレムにあるイスラム教徒の聖地「岩のドーム」に、僕たちは行くことはできない、と。恐怖が壁を造り、壁が憎しみを生む。負の連鎖がこの両国の日常に横たわる。

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2014年3月 1日 (土)

国境を越えろ(6)ジョホール海峡(シンガポール、マレーシア)

島国シンガポールは、シンガポール海峡を挟んでマレーシアと向き合っている。マレーシア側にあるジョホール・バルとシンガポールを結ぶコーズウェイは、1923年に建造された、両岸を結ぶ築堤。道路に鉄道、そして水道管が両国を結ぶ。
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ジョホール・バル側から見たジョホール・シンガポール・コーズウェイ

鉄道は本数が少ないので、自家用車かバス、タクシーで渡るのが一般的。バスの場合は、国境で降りて出入国手続きをしなければならない。両国間は通勤や買い物などで日常的に行き来が激しく、マレーシアの出入国審査場には自動改札のような出入国ゲートもあるが、外国人はおそらく使えない。
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ジョホール・バルの出入国管理局のビル。車も人もこのビル内で審査が行われる。

タクシーや自家用車の場合は、車に乗車したまま出入国審査が行われる。タクシーは国際免許を持っている国境越え専用の国際タクシーがあり、専用のタクシー乗り場に行かなければならない。普通のタクシーでは国境越えはできない。
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コタ・ラヤⅡターミナルのタクシー乗り場【ジョホール・バル】

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クイーン・ストリート・ターミナル(MRTブギス駅近く)にあるタクシー乗り場【シンガポール】

両国間には「セカンド・リンク」と呼ばれる橋もかかっている。こちらはジョホール・バルのまちからは離れたところにある。

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2014年2月25日 (火)

国境を越えろ(5)エル・フロリド(グアテマラ、ホンジュラス)

グアテマラのアンティグアからホンジュラスのコパン遺跡に向かうため、ツーリスト向けシャトルバスに乗車。6時間ほど走り、人里離れた雰囲気になってきたと思ったら、国境のエル・フロリドに到着。国境の両サイドに店がちらほらあるが、基本は何もない村。
Honduras
ホンジュラスの入国管理局【エル・フロリド】

ここでバスから全員降りて、まずグアテマラ側の建物での出国手続きをし、そのまま歩いて今度はホンジュラス側の建物で出国手続きをする。全部終わると、バスに乗り込む。もっともすぐ出発したわけではなく、しばし休憩の後ではあるが。

そこから30分ほどでコパン・ルイナスのまちに到着。国が変わり、通貨なども変わるが、同じスペイン語圏ということもあり、別の国に来たという感じはあまりしない。

翌日、同じルートでグアテマラに戻る。
Guatemala
国境からグアテマラ側を振り返る【エル・フロリド】

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2014年2月22日 (土)

国境を越えろ(4)ノガレス(米国、メキシコ)

米国アリゾナ州のまち、ノガレスはメキシコ国境に接する。メキシコ側のまちの名もノガレス。というか、ノガレスのまちなかに国境線がある。アメリカ側からメキシコ側には簡単に入国できる。
Nogales_usa
米国側の出入国管理事務所【ノガレス】

しかし、メキシコからアメリカ側への入国時は審査が厳しい。そのため、車も人も行列が。
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車は行列【ノガレス(メキシコ)】

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人も行列【ノガレス(メキシコ)】

要はメキシコ人の米国入国が厳しく審査されているわけだが、外国人も例外ではない。以前書いたように、ここで同行の米国在住日本人があやうく米国入国を拒否されそうになった。普段はあまり意識しない「国境」と、外国への「在留資格」というものを意識させられる出来事であった。



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