2009年7月26日 (日)

踊る人(10)「ダマ」(ドゴン、ティレリ村)

マリのドゴン地方は独特の仮面を被った踊りで知られるところ。ツアーでも大抵はドゴン・ダンス鑑賞の時間が設けられている。というわけで、ご多分に漏れず我々のツアーもダンス会場へ。

会場は斜面の途中に設けられたちょっとした広場。ドゴンのダンスは本来は祭礼で行われる物だが、本当の祭礼でこの場所を使うのかどうかは不明。とはいえ、斜面の上の方からダンサーが次から次へと降りてきて踊りが始まり、舞台としてはいい塩梅にできている。
Dama_dogon_dance_in_tireli_village
いざ、入場【ティレリ村(ドゴン)】

今回披露されたのは、「ダマ」という儀式で演じられる踊り。現地では死者の弔いのためのものと聞いたが、マリ共和国大使館のウェブサイトには「共同体の農地をまつる」との説明が。まあ、どちらでもいいし、いずれにしても区別はできない。共同体の農地をまつるために死者に弔いを捧げるのかもしれないし。

踊り自体は特段アクロバティックなわけでもないし、高い竹馬のようなものに跨って踊るのが珍しかったぐらいで、動きに特筆すべきものがあるわけではない。ただ、身につけている仮面がいろいろな種類(精霊、動物、それに民族毎の女性などをかたどっている)があって面白い。後ろで楽器と歌声による音楽も興味深かった。

| | コメント (0)

2009年7月 4日 (土)

躍る人(4)フォールズ・クラフト・ビレッジ(ビクトリア・フォールズ)

ジンバブエのビクトリア・フォールズには、巨大な滝という大自然を目的に訪れたわけだが、せっかくなので地元の文化にも少しぐらいは触れたい。ということで、「フォールズ・クラフト・ビレッジ」で開催されている民俗舞踊ショーへ。

ホテルから送迎バスで会場に到着すると、既になにやら演奏が始まっている。大小のマリンバ(のような楽器)が5台ほど並べられ、圧倒的なリズムとハーモニーを奏でている。すると、女性3人組が登場。こちらは歌手で、この歌声もなかなか。時々マリンバ隊の男たちが合唱に加わるが、こちらは歌はへたくそ。

素晴らしいと感嘆していたら、これは前座だった。そして前座が(エンターテインメントとしては)一番素晴らしかった。

ショーのメインは3つの部族の踊り手達が、それぞれの伝統的(と思われる)踊りを、伝統的(と思われる)装束に身を包み、代わる代わるそれぞれの踊りを展開する。長い竹馬状の棒2本を使った出初め式のようなアクロバティックあり、重い(と思われる)棒を歯で加えて持ち上げて踊るパフォーマンスあり、不思議な仮面を被ってのダンスあり、と多彩。楽器の演奏も含め、面白い。

中でもある部族は動物を模した踊りが登場するのだが、これが妙にリアル。下のダチョウの他に、象、ワニなど、衣装も動きもその動物らしさを的確に捉えていて目を引いた。
Falls_craft_village_in_victoria_fal
ダチョウが踊る

| | コメント (0)

2009年6月29日 (月)

躍る人(3)スーフィ・ダンス(カイロ)

カイロのマドラサ・スルタン・ゴーリーでは、夜にスーフィ・ダンスのショーが行われている。スーフィとは、神との一体感を求めて禁欲的な修行を行うイスラム神秘主義(スーフィズム)の信者のことで、修行の一貫として回旋舞踊を行うことで知られている。この踊りが観光客向けのショーとして行われている。

最初は楽器の演奏やらが続き、いよいよ回る踊り手達が登場。スカート状の服を着て、さらに丸い布を持って、ひたすら回り続ける。回るのでスカートや布が浮き上がり、それを持ち上げたり下げたりしてとにかく踊り(回り)続ける。

回り続けて目が回らないのかと心配になってくるが、踊り手達は平然と踊り(回り)続ける。なるほど、これなら一種のトランス状態に入ることができるだろう。もっとも、修行を積まないでいると、見ているだけで気持ちが悪くなってくるような気がしてくるが。
Sufi_dance_in_madrasa_sultan_goori_
回る回る

| | コメント (0)

2009年4月16日 (木)

空からの眺め(2)ヘリコプターからビクトリアの滝(ジンバブエ)

世界三大瀑布の一つ、ビクトリアの滝は、その巨大な全貌を一望できる場所がほとんどないのが残念なところである。ほぼ直線で1.7kmの幅で滝が広がっており、しかもその対岸はそれと平行するようにまっすぐに崖が走っている。崖沿いからしか滝は見えないのだが、滝の水煙がすさまじくて(その渦中にいると、「煙」なんてものではない・・・暴風雨である)、自分の立つ位置の正面は見えても、それから左右に広がる滝を眺めることができないのだ。

滝全体を眺めるには、空しかない。ということで、85米ドルもの大金を払ってヘリコプター・ツアーへ。
Helicopter_at_victoria_falls
搭乗したヘリコプター

飛行時間は正味15分程度か。短い時間ではあったが、ようやく滝全体が見渡せた。しかし、そこで見れたのは、広大な大地にちょっとしたひっかき傷のように存在するザンベジ川と滝であった。あの巨大瀑布が、この程度の存在に見えてしまうとは、アフリカの大地は壮大であった。
Victoria_falls_from_helicopter
全然スケールが分からないと思うが、この滝の高さは約100mある

| | コメント (0)

2008年12月19日 (金)

ナショナル・ミュージアム(12)マリ国立博物館(バマコ)

マリの国立博物館は民俗博物館系。民俗系は大抵つまらないのだが、この国の文化は多彩。これが結構面白い。

一番の見所はドゴンの仮面や彫刻などか。ツアーの終盤にドゴンを訪れることになっていたので、期待が高まる。どの部族か忘れたが、土器や土像なども面白い。

意外だったのは織物というか染め物の豊かさ。絞り染め、ろうけつ染め、泥染め、藍染めなど多様な手法が使われているらしく、それらがわかりやすく展示されている。これまたツアーの最終日近くに実際に染め物体験することになるのだが。

博物館自体はこぎれいでよく整備されていた。中庭には、この国でよく見かける過積載な車をモチーフにしたオブジェがあって面白かった。
Musee_national_du_mali
あくまで「アート」の過積載車。実際にはさらに横に荷物をぶら下げて走る車もあったので、手ぬるいと言えば手ぬるい。【マリ国立博物館(バマコ)】

| | コメント (0)

2008年11月 9日 (日)

ナショナル・ミュージアム(3)エジプト考古学博物館(カイロ)

ルーブル、大英博物館、メトロポリタン、と世界に大博物館は数あれど、他国の文化の紹介ではなく、自国の文化だけでこれだけ充実しているのは他には故宮ぐらいしかないのではないか(といっても北京のは見たことがないが)、と思われるのが、エジプト考古学博物館。

古代エジプト文明は数千年にわたる長い期間である上に、石にミイラにパピルスにと長持ちするものが多いものだから、その展示品のボリュームはすさまじい。もっとも有名なのはツタンカーメン王の黄金のマスクだが、それ以外にもミイラがずらりと並ぶ部屋や、様々な様式の王族や役人らの像(なかには妙にリアルなものもある)、パピルスに描かれた文字や絵など、見るべきものが多すぎて疲れてくる。

中でも目を見張ったのが、墓の副葬品のコーナー。特にミニチュアの動物や軍隊は精巧にできている。エジプト文明というと、ピラミッドや神殿など、つい巨大な建造物に目が向いてしまうが、こうした小さな作品もたくさん残されているのであった。
The_museum_of_egyptian_antiquities
副葬品のミニチュア

| | コメント (0)

2008年8月13日 (水)

世界の夕焼け(23)マリ テリヤブグ

マリ最後の宿は、テリヤブグ。まち外れにある滞在型リゾートと言えばまだ聞こえはいいが、点在するしがない低層の建物と意味不明なお子様向け?な動物の像以外に何もないところ。他にどこにも行けないし、ある種、軟禁されたようなもの。

唯一の見物は目の前を流れるバニ河。到着後、敷地内の散歩にもすぐ飽きて、夕食までも時間があるので、仕方なく河をぼーっと眺め続ける。前にも書いたように、砂漠からの冷たい風「ハルマッタン」により、地平線の彼方は砂塵。夕日は砂のもやの中に、かすみながら消えていくのだった。
P1010165
白茶色のもやに消える夕日【テリヤブグ】

| | コメント (0)

2008年8月11日 (月)

世界の夕焼け(22)マリ トンブクトゥ

マリのトンブクトゥは、土を塗り込められたモスク等の建物や塀が織りなす街並みが素晴らしい。カメラ故障のストレスやら、じっくり見たいのにどんどん進んでしまうというツアーならではのストレスもあったが、他の国ではお目にかかれない建物群が、他の国でも大好きな小さな路地とともに次々と現れ、予想に違わずもう大堪能であった。

そして、個人的にはほとんどオマケだった、砂漠でのラクダ・ツアー。ラクダに乗って砂漠を進むだけなのだが、これが意外と楽しかった。ラクダ引きのトゥアレグ族の青年もご機嫌で、それも楽しさの要因だったが・・・帰りは一転。客の精神的満足を何が何でも経済的価値としてわが物にしたい青年の懸命の努力により、こちらの心証は暗転。最初は何か買え、最後には何かくれと、しつこいアプローチが延々と続き、げんなり。

おかげで砂漠に沈む夕陽を堪能している余裕があまりなかった。美しい青い衣をまとい、黒い布で顔を覆った青年は、今日も(彼から見れば)金持ちの外国人相手に「プレゼント」を要求しているのだろうか。
P1000679
サハラに沈む日【トンブクトゥ郊外】

| | コメント (0)

2008年7月23日 (水)

世界の夕焼け(15)エジプト ルクソール

エジプトでみた夕陽で美しかったのはアレキサンドリアで見た地中海に落ちる夕陽とルクソールでみたナイル川に落ちる夕陽だ。しかし後者はあまり夕陽に浸っている余韻がなかった。

川沿いを歩いていたら、観光用のフルーカ(帆船)の勧誘を受ける。時間的には夕闇が迫っていたし、昨日の夕陽は期待はずれだったので、これはいい誘いだと思い、10£(約310円)に値切って、乗船。

確かに空はいい色に染まっていき、美しい。が、乗船してすぐに翌日のタクシーのチャーターの売り込みが始まり、しつこく続く。いらないといっても、なぜだとかなんとかいってなかなか黙らない。明日のことは明日決めるのだ。そして、なぜそんなことの理由をいちいち説明しないといけないのか。結局、せっかくの美しい夕焼けなのに、ゆったり見ることが全然できずじまい。乗船しないで岸から見ていた方がよっぽど良かった。
Luxor_sunset
フルーカからみるナイルの落日【ルクソール】

| | コメント (0)

2008年6月29日 (日)

世界の夕焼け(7)ジンバブエ ハラレ-グレート・ジンバブエ間

現在大混乱中のジンバブエ。旅行で訪れた2004年当時もインフレが進み、国内線の運航がキャンセルしがちということで、ビクトリアの滝から首都ハラレに移動するのにわざわざ隣国南アフリカのヨハネスブルグ経由で行った(南アフリカ航空の国際線なら安定的な運航が見込めるため)ほど、いろいろと当てにならない状態だったが、それでも首都からグレート・ジンバブエ遺跡に車で移動する分には支障なく、それなりに穏やかではあった。

遺跡からハラレまでは車で5時間。その間、MUTIRIKWI湖とかいうジンバブエ最大(?)の人工湖には寄ったものの、車窓からみるだけで(わざわざ降りてみるほどのものでもなかった)、あとは給油やトイレ休憩を除けばひたすら走るだけ。そして、車の窓越しに夕陽を眺めた。
Zimbabwe_sunset
車窓から眺める夕陽【ハラレ-グレート・ジンバブエ間】

ハラレに付いた頃はすっかり日は沈んでいた。そしてなぜか町中なのに外は暗い。ほとんどの街灯が点いていないのだ。道路沿いは車のヘッドライトでそれなりに明るいとはいえ、これには驚いた。そして、そんな中でも人々は買い物をし、バスを待ち、道を歩いている。内政が、そして経済が混乱することで、変わることもあれば、変わらないこともある。今、あの人達はどうしているのだろう。ジンバブエの報道を見るたびに、どのホテルにもフロントに飾られていた大統領の肖像画を思い出すとともに、そんなことを考えてしまう。

| | コメント (0)